theme-factory を使ってみた ― ui-memo を1つの「テーマ」に畳む
Anthropic公式スキル theme-factory を使ってみた。10種のプリセット配色+フォントペアと、カスタムテーマ生成を持つスキル。ただ ui-memo にプリセットをそのまま塗ると“別サイト”になってしまう。そこでカスタム生成機能で ui-memo 自身を1つのテーマとして定義し、ついでにダークモード用の対テーマを下書きしてみた記録。
このスキルは何か
theme-factory は、配色+フォントペアの完成テーマを当てるスキル。Ocean Depths / Modern Minimalist など10のプリセットがあり、各テーマは「役割つきの配色(hex)」と「見出し/本文のフォントペア」で定義される。showcase PDF で一覧を見せ → 選ばせ → 適用、という流れ。プリセットが合わなければカスタムテーマを生成できるのが肝。
どう使ったか
プリセットは“スライド向けの汎用配色”で、ui-memo の既存ブランド(赤×クリーム×Arial)に塗り替えるのは違う(frontend-design の「自分のブランド優先」)。そこでカスタム生成を使い、ui-memo 自身をテーマ仕様に畳んだ。テーマの書式(役割つきパレット+タイポペア)が、そのままデザイントークンの“契約”になる。
生成したテーマ:UI Memo
| 役割 | トークン | 値 |
|---|---|---|
| 主アクセント | Accent Red | #cc0000 |
| 二次サーフェス | Cream Button | #e8e0c6 |
| 背景 | Body White | #ffffff |
| 本文テキスト | Text Gray | #555555 |
| 二次要素(提案) | Secondary Gray | #b0aea5 |
| 控えめ背景(提案) | Subtle Cream | #f6f3ea |
| 見出し / 本文 | Arial Bold / Arial | — |
| Radius | — | 5px |
brand-guidelines 回で見えた“役割の抜け”(二次グレー・控えめ背景)を、ここでテーマの欄として正式に埋めた。スキルを跨いで設計が繋がった。
ダークモードの対テーマを「検証して」下書きした
theme-factory の「テーマ=役割つきパレット」という形は、ダークモードに最適。UI Memo の各トークンに暗色版を1:1で当てるだけで、役割を崩さず dark 版が作れる。ただし色を置いただけでは不十分なので、全ペアの WCAG コントラストを実測した。

実測でわかった一番大事な点:ダークではアクセント赤を1色で兼用できない。
- リンク/アイコンなど“文字として”暗背景に乗せる赤は明るくないと読めない。旧
#cc0000は 3.13:1 でAA落ち、明るい#ff5a5aなら 6.02:1 で AA。 - 一方ボタンの塗り+白文字は、明るい赤だと白が 3.06:1 で落ちる。塗りは濃い
#cc0000(白文字 5.89:1)が要る。 - つまりアクセントを2役に分ける(text=
#ff5a5a/ fill=#cc0000)。または「明るい赤ボタン+暗い文字(#141413、6.02:1)」でも可。
生成したテーマ(検証済み):UI Memo Dark
| 役割 | ライト | ダーク | コントラスト |
|---|---|---|---|
| 背景 | #ffffff | #141413 | — |
| サーフェス | クリーム | #1c1c1b | 本文 13.6:1 AAA |
| 本文テキスト | #555555 | #e8e6dc | 14.7:1 AAA |
| 二次グレー | #b0aea5 | #8a877d | 5.13:1 AA |
| アクセント(文字) | #cc0000 | #ff5a5a | 6.02:1 AA |
| アクセント(塗り) | #cc0000 | #cc0000 | 白文字 5.89:1 AA |
「色を置く」で止めず実測まで通したことで、ダークモード対応がそのまま実装できる出発点になった。役割を1:1で割り当てる+アクセントだけ2役に割る、が結論。
使ってみて効いた/注意したこと
- 効いた:テーマの書式が、そのままトークンの契約になる。色とフォントを“役割で縛って”一覧化できた。
- 効いた:ダークモードを「もう1つのテーマ」として捉えられた。役割を1:1で割り当て、アクセントだけ2役に割れば設計が明快。
- 効いた(検証):色を置くだけで終えず WCAG を実測したことで、旧アクセント
#cc0000が暗背景で AA 落ちすること、ボタン塗りと文字で必要な赤が逆になることが数値でわかった。 - 効いた:プリセット10種は、配色+フォントペアの参照ライブラリとして眺める価値がある(自分で組むときの引き出し)。
- 注意(誠実):プリセットはスライド向けの汎用フォント(DejaVu Sans 等)が前提で、ブランドサイトにそのまま塗ると identity が消える。借りるのは“仕組み(役割つきテーマ)”で、プリセットそのものではない。
ui-memo での使いどころ
- トークンの単一の真実:UI Memo テーマ仕様を、配色・タイポの“元”として保持。
- ダークモード対応:UI Memo Dark を起点に、
--color-*の dark 変数を1:1で定義。 - デザイン底上げ:見出し書体役の追加など、テーマ欄を埋める形で底上げを進める。
まとめ
theme-factory は「テーマ=役割つきパレット+タイポペア」という形を与えるスキルだった。ui-memo ではプリセットを塗るのではなく、自分自身をテーマに畳み、ダークの対テーマを下書きする使い方が一番効いた。配色を借りるのではなく、テーマという“器”を借りる——それが正しい使い方だと感じた。これで Claude公式スキルのデザイン・ビジュアル系6つ、すべて実際に使って体験談にできた。
よくある質問
Q. theme-factory は何のスキルですか?
配色+フォントペアの完成テーマを当てるスキルです。10種のプリセットと、合わない場合のカスタムテーマ生成を持ち、スライドなどに一貫したスタイルを適用します。
Q. 自分のサイトにプリセットをそのまま使えますか?
プリセットはスライド向けの汎用配色なので、ブランドサイトに塗るとidentityが消えます。プリセット流用ではなく、カスタム生成で“自分自身をテーマ化”する使い方が向きます。
Q. ダークモードに使えますか?
テーマが「役割つきパレット」なので、ライトの各役割に暗色を1:1で割り当てれば対テーマが作れます。本記事では UI Memo Dark を作り、全ペアの WCAG コントラストを実測しました(アクセントは文字用 #ff5a5a と塗り用 #cc0000 の2役に分けるのが結論)。